三味線の調子をかへて幾度も誨を引き出す酒呑のくせ

| コメント(8)


_DSC3532.jpg

おいらがヤフオクで落札した茶碗なんだが、里帰り品で、1837年頃から長崎を通じて輸出された品物です。出品者は「和歌が書いてある」というんだが、読めないのでネットゲリラで募集したら、読める人がいた。流石です。

三味線の てふし(調子)をかへて 幾度(いくたび)も
     誨(おしえ)を引き出す 酒呑のくせ

くどくどと能書きを垂れたがる酒飲みっていますよねw
そんな人を皮肉ってるのか、と。

こりゃ、和歌じゃないなw 狂歌といいますw 酔っ払って説教始めるオヤジがいるもんだが、ほっとくとそのうちまた、再開するw 何度でもエンドレスw そんな光景を描いていますw オランダかイギリスあたりに輸出されたんだろうが、それ以来、かれこれ百有余年、この文字は誰にも読まれないままに、歳月を重ねて来たのだ。

_DSC3538.jpg

この時代、それまで陶磁器の輸出大国だった中国・清は、社会の混乱、皇帝の権力の低下で、官窯の生産力を壊滅的に失っていた。官窯というのは、皇帝お抱えの窯です。輸出用の高級磁器は官窯でないと作れない。欧州で好評だったのが卵殻手と呼ばれる極薄の磁器で、景徳鎮で作られていた。景徳鎮は明・清時代を通じて官窯として手厚く保護された窯です。

景徳鎮を語るうえで、重要なのが清朝のピーク時世界中で最も技術レベルが高かった景徳鎮は、おそらくできないものがないレベルだったため、皇帝のスペシャルオーダ以外に、海外からのオーダでこれも全く味わいの違う焼き物を焼いていました。
有名なのはタイ王朝むけの、ベンジャロン。現在はタイ国内で作られているタイ王室向けの焼き物ですがこれは清朝期の景徳鎮に絵付け師を派遣して焼成したいたといわれます。これは、当然中国国内にはほとんど残っておらずタイのナショナルミュージアムに膨大なコレクションがあります。
その他、マレーシアあたりの華僑向けのスペシャルな焼き物や、日本向けの祥端などスペシャルオーダーは景徳鎮のもう一つの顔です。

もちろん、欧州向けにもヨーロッパ人好みのデザインの磁器を大量に輸出していたんだが、1839年阿片戦争。そんな混乱の中で、景徳鎮からの品物が手に入らなくなり、その代替えとして日本に目が向けられる。日本でも官窯というのはあり、まだ明治維新の混乱を迎えてなかったので、優れた製品が作れた。ただし、初期にこの卵殻手を作れたのは平戸焼きだけです。極薄の生地を作るには、針尾島の網代陶石が必要、というか、それでないと作れなかったのだ。なので、輸出磁器のごく初期の物は、平戸の三川内焼きです。生地だけ平戸製で、それを有田に持って行って絵付けしたりもしていたらしい。その後、他の産地でも技術が向上し、またロクロ挽きでなく型で作る方法が使われ、有田や瀬戸でも作られるようになる。

コメント(8)

それなりの物なんでしょうが、この経緯を見ると贋作じゃないですかね?

この程度のモノに贋作なんかありません。磁器は「時代がつかない」ので、贋作は多いですね。でも、贋作作るなら、もっと有名で値段の高いモノを作ります。今、同等の製品を作ったら、アンティーク品より高くなる。

景徳鎮の磁器は、贋作というより、新作がたくさんある。
今でもまったく同じ技法で土産物を作ってます。

ああ、そうなんですか。
日本でも狂歌と分かるような書きこみなので
パロディで遊びの品を作ってみたかと思いましたw

どうせ買うのが外国人で読めないから、バカみたいな文句を書いてもいいだろう、という洒落心だろうw

銚子とか櫂とか関係なかったみたいだねw
どうみても2救貧級品以下なんだがジダイを考えるとお値打ちかもww
絵ばっかしでは面倒臭いんでザレ歌を文字サラサラで誤魔化したカンジwww
俺もこういうのに目をつけて収集したい悶だが予算が・・・wwww

日本でもと言うより、ここの有志たちが読めるので
もし、パロディなら狂歌の元になる和歌っぽい磁器が
他に存在したのかなと思ったわけですw

>網代陶石 三川内 針尾島

 これだけ見ると、海の中の島で焼いてるのかと思われそうですが、実際には三河内は、ふつうに山の中です。針尾島だって、島というイメージではないです。小さな川みたいな瀬戸の向こう側。 朝鮮半島の続きの地質なのでしょうかね。

 網代陶石ですが、朝鮮半島には、こういうタイプの陶石がまだ手つかずで眠っているのだろうか。

きっと流行歌とかの引用だろうなという想像はしちゃいますよね。
浄瑠璃好きな江戸っ子の姐さんに聞いてみたいけど耳も遠けりゃ目も見えないので…。
このお茶碗は、昭和で言うなら50年代サザエさん(マスオさんの休日の巻)、といった平和な雰囲気で好きです。

コメントする

最近のコメント










<蔵元 田中屋本店> 三年漬梅干 
17-23粒袋入 ☆メール便送料無料
塩だけで漬けた梅干しです。添加物一切ナシ。豆州楽市でどうぞ


<落合ハーブ園> なんと贅沢な、国産無農薬ハーブだけで作られた入浴剤はいかがでしょう。無添加・無着色・無香料です。


<(農)友和組合> 明治時代から愛され続けた、熱海の元祖七尾たくあん三年漬 3本入りです。


<盛田屋> 太陽と風の塩 (完全天日塩) 1kgパックです。ミネラル豊富な駿河の海水を、太陽の熱と風の力だけで作り上げた天日塩です。
ネットゲリラのTwitter
ネットゲリラのfacebook
ポルノ雑誌の昭和史 (ちくま新書)

伊豆マラソン2014/ノーカット版

伊豆マラソン2014

チャオチャオバンビーナ

草笛リズムマシンの奇跡

帆船ライブ/スイートメモリーズ

ネットゲリラの夏祭り

ルンミーブルースバンド

チョトマテクダサイ
戦場のテディベア
on the road
追悼・宇佐英雄/柳ケ瀬ブルース

アーカイブ

  帆船Ami号
  ずっと富士山