卵殻手とか薄胎とかエッグシェルとか

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フランスからの里帰りというんだが、いかにもフランス好みといった感じの、全面花模様です。手描きです。いわゆる「エッグシェル」の典型で、厚さ1mm以下の極薄生地。明治から大正にかけては、このエッグシェルが外国で大人気で、盛んに作られた。国内の産地としては、平戸焼きです。卵殻手とか薄胎とか言うんだが、粘り気のある網代陶石でないと、この超極薄磁器は作れないらしい。元は、景徳鎮の薄胎で、中国では古くからある技法だ。ところが幕末から明治にかけては、中国国内が戦乱で混乱し、陶磁器の製造・輸出がうまく行かなかった。そこで、似たような技術を持っている日本製磁器が、ヨーロッパ輸出用としてもてはやされたわけです。天保時代から始まった卵殻手は、主に輸出用として、コーヒーカップ、ティーカップが作られ、欧米に輸出された。この作品は「斉藤」と銘が入っているが、詳細は不明。最盛期の明治大正の卵殻手輸出磁器は、ボディの製造が平戸、絵付けは横浜や神戸などの輸出港に絵付け工房があって、色絵で二度目の焼成、更に金彩で三度目の焼成をしていた。一度目の本焼きは1300度くらいだが、二度目の絵付けはずっと低い。金彩はもっと低い温度です。なので、絵付け窯はさほど大きな設備を必要としない。それで、輸出用磁器は分業制で作られた。ボディと絵付けで産地が違い、しかも絵付師も、九谷だったり薩摩だったり京焼だったり、各地からの寄せ集めです。トータルとしては、「日本製」としか言いようがないw ちなみに、この手の薄胎和風磁器類は、日本国内にはほとんど出廻らなかった。ひたすら薄いカップを追求し、ひたすら緻密な手彩色の絵付けを追求するというのは、ヨーロッパで増えていたブルジョワ階級の自慢で、絵柄も現地からの注文に合わせてアレンジされた物。西洋と東洋が出会ったところに、奇跡的に出現した幻、それがエッグシェル・ティーカップです。

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>厚さ1mm以下の極薄生地。

 模様が透けて見える。 飲み口あたりの金彩が少しとれてる感じで、コーヒー飲むのに何度も使ったということなのでしょう。それなのに目立った傷みも見当たらないということは、ずいぶん大切に使われたということか。 飾り用とか退蔵されて使われずに終わったので痛んでいないのはたくさんあるし、愛用されたけど欠けてしまって捨てられたのはもっとたくさんあるでしょうが、愛用されて欠けもせず生き残ったのだとすれば、幸せな焼き物というしかありません。 

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